ハンドパン/スリットドラムの歴史、演奏法、購入まで(1/3)
今、最も欲しいもの。
それはハンドパン/ハングドラム/スリットドラム/(スティール)タングドラム/スティールパン。
名前ありすぎ!その理由はあとで。
つべこべ言う前に、まずはこの音を聞いてください。
Hang Massive - Once Again - 2011 ( hang drum duo ) ( HD )
すごい素敵な音色ですよね。
買おうと思ったきっかけは娘が始めたウクレレ。
コロナになって、妻が娘にウクレレを買ってあげたら、
これが娘にはすこぶる好評で、これはこれで、自分も
ハマってしまうくらい楽しい。
もともと、楽器は全くやってこなかったのだけど、
100年ライフを前に(言い訳?)、自分も何か音楽を
始めたいと思っていた気持ちが、再び湧き上がって来て、
以前から気になっていたハングドラム/タングドラムを
調べ始めた感じです。
ちなみに、なぜ、こんなに沢山の名前があるかと言えば、
端的にいうと、まだ全然ジャンルとして確立されていないから。
そんなこんなで、まずは系譜や歴史を調べてみた。
・タングドラム/スリットドラムの系譜、歴史
最初、調べ始めたのは、amazonなどでも売っているこんなスリットドラム/タングドラムで、結構人気のようでした。
これも楽器の由来を紐解いていくと、以下の説明が。
⬆️のHAPI Drumというのが、メジャーなブランドみたいですね。
スリットドラムとは
スリットドラムは中が空洞になっている鉄製の打楽器で、上部にスリットが設けられており、そこを叩く事で全体が共鳴しながら音が出る仕組みになっています。スリットが舌(Tongue)に似ていることから「トング(Tongue)ドラム」とも呼ばれています。
ぜひ、音を聞いて見てください。これでも十分感動します。
Hapi Drum "Origin" model, E Akebono Scale solo, Happy Hang out
しかも、相当たくさんの音階のバージョンがあるらしい。
これについては後で。
もう一つ、日本語ではあまり情報が少ないので、英語のwikiをみてわかったことは、元々プロパンガスの容器で作るものだったとか。
Steel tongue drum
タングドラムを検索すると、日本ですごい素敵なタングドラムを
自作して販売している方がいて、その人はプロパンガスの容器で
作っていたので、すごいアイデアだなと感心していたのですが
オリジナルがそうだったんだなとなぜか納得。
大型10音さざなみ琉球音階と串本の春の景色 / Steel Tongue Drum -Sazanami- A spring view of my house, スティールタングドラム
⬇️は、元々プロパンガスの容器だったことがわかる映像。
自作タングドラムでタイタニックのテーマを叩いてみた。Playing theme of Titanic with my original Tongue drum
こうやって色々調べていると、必然的にもっとカッコいいこちらにたどり着く。
タングドラム/スリットドラムのルーツはこちらであるよう。
名前でいうとハングドラムやハンドパンと呼ばれている。
・ハングドラムやハンドパンの系譜・歴史
ハングドラムの歴史を紐解くと、これまた面白い。
ハングドラム(正確にはハング)がオリジナルで、固有名詞なんですね。
それが、流行とともに模倣され、ハンドパンというジャンルを産んだ。
ハンドパン
ハンドパン(handpan)は鉄を主成分とする金属製の体鳴楽器である。素手(ハンド)で叩いて演奏するスティールパン(パン)というのが由来で、2000年にスイスのPanArt社が開発したハング(Hang)および、それに似た形状に作られた楽器の一群の総称である。
歴史[編集]
2000年頃、スイスのスティールパン工房であったPANArtが、スティールパンから発展させた楽器Hangを発表した。素手でたたけるスティールパンとして、アジアや中東圏の打楽器の特徴をも兼ね備えたこの楽器は、欧米を中心にすぐに人気が広まった。一方で、当初はその製法や入手方法についてはベールに包まれ、Hangはその神秘性を増していった。[1]
2006年に放送されたPANArtへのテレビ取材でその製法の一部が露呈すると、以降、世界中でHangを模倣した、あるいはインスピレーションを受けた新しい楽器が作られ始めるようになる。
そのハングを作った職人(ローネルさんとシェーレルさん)へのインタビュー記事を見つけて読んでみると、そのストーリーがすごい。本当に魔力がある楽器なんですね。
「ハング(hang)はウイルスのようなものだ」。フェリックス・ローネルさんは、ザビーナ・シェーレルさんといっしょに作り出したこの楽器には伝染性があると言う。
(中略)
ローネルさんとシェーレルさんの経営する会社PANArt(スチールパンの芸術を意味する)は、大量の注文をさばききれなかった。
(中略)
そこで注文を減らすために販売方法を変えた。ハングの購入希望者は手紙を送らなければならないことにしたのだ。すると、世界中から何千通もの手紙が舞い込んだ。
「これを見て」と言いながらローネルさんは「未送」と書かれたファイルから2009年と日付の入った封筒を抜き出す。服役中の夫のためにハングが欲しいというある女性からの手紙だ。夫はアメリカの有名な殺人犯。いかにその音色が好きかを綴った、夫自身による手書きのメモもあった。
政治家や、神経科医、出生前心理学の研究者、神秘主義者といった人々も手紙をよこした。「2万通もの手紙が来た。どの手紙にも、この音色と初めて出会ったときのことが語られている」とローネルさん。
ハングの音色の「厚み」が人を引きつけるのだとシェーレルさんは言う。「人はハングの音色の持つ大量の情報量をどう処理していいか分からなくなり、あきらめてなすがままになる。すると気分がリラックスし、血圧が下がる。痛みが和らぐこともある」
Panart社のハングドラムはあまりにも希少(元々30万、今買うとすごい値段)
→それを模倣したハンドパン(10−30万円くらい)
→さらにそれを廉価版でまあまあ大量生産したタングドラム(1-3万円くらい)
という歴史なんですね。おそらく。
そして、すでにお腹いっぱい感はありますが、このハングドラムの由来は
先ほどのブログにあるように、トリニダード・トバゴ共和国生まれの
スティールパンという楽器のようです。こちらも少し軽く紹介。
・スティールパンの歴史
スティールパン
ちょっと流石に疲れたので、丁寧に解説しているサイトと、スティールパンを
題材にした映画があったので、それを紹介して終わり。
・スティールパンの歴史
・スティールパンを題材にした映画
映画『スティールパンの惑星』トレーラー ~Full Version~公開!
・最後に
いやー、疲れた。
備忘録的にまとめようとしたら、この楽器の奥深さがどんどん分かってきて
ちょっとした調査くらいに調べてしまった。
でも、あまりに魅力があるので、この後
・音階や演奏編
・購入編
まで書く予定。
とはいえ、一旦これくらいで!